北陸にはいろいろな名湯があります。例えば富山の黒薙(くろなぎ)温泉、石川の和倉温泉、福井の芦原(あわら)温泉など。他にも挙げればきりがないほどすばらしいお湯がたくさんあるのですが、その中でも最古の歴史を誇り、一時は世界で最も歴史があるとギネスブックに載った温泉、粟津(あわづ)温泉があります。
今回は石川県にある北陸最古の名湯、粟津温泉の魅力を紹介したいと思います。
元ギネス記録!粟津温泉は718年に開湯!
粟津温泉とは、718年に泰澄大師が開湯したと言われる北陸最古の名湯で、冒頭でも触れたように一時期までは世界最古とされていました。
現在はTABIZINEの過去記事「【ギネス認定】世界最古の温泉旅館が日本にあるって知っていますか?」で触れられているように、山梨県の『慶雲館』が世界最古の宿としてギネスに登録されていますが、それ以前は粟津温泉にある『法師』という宿が世界最古とされていました。
718年と言えば平城京遷都(710)の8年後。あの『古事記』が完成した時期が712年ですから、すごい歴史ですよね。
当時の名僧である泰澄(たいちょう)大師が日本三霊山の白山(石川県)で山岳修行をしているとき、「粟津という村に薬師如来の霊験あらかたな温泉がある」とお告げがあったところから始まるとか。
大師は同地に足を運び、村人の協力を得て温泉を掘り当てたと言います。そのとき弟子である雅亮(りょうがん)法師が、湯治宿を作りました。その宿が北陸最古の宿『法師』で、現在の当主は46代目になります。
粟津温泉の泉質やアクセスは?
粟津温泉の泉質は、ナトリウム硫酸塩泉で無色のお湯になります。
硫酸塩泉と言えば、神経痛や筋肉痛、関節痛、慢性の皮膚病に効果があると考えられており、飲めば慢性の胃腸の不調などにも効くとされるお湯ですね。
一度足を運んだらぜひとも口に含んでみてください。嫌なにおいもありませんし、味もありません。体が胃袋から温まる感じがしますよ。
東京方面から最速で行きたい場合は羽田→小松空港。小松空港からすぐ近くですので、便利です。自動車の場合は小松空港近くの片山津I.C.で下車後、粟津駅の方へ向かってください。線路を超えるとすぐ粟津温泉です。電車の場合は滋賀県の米原から北上するか、北陸新幹線で金沢駅まで行き、在来線に乗り換えて粟津駅を目指してください。
以上が粟津温泉の大まかな説明になります。先ほど紹介した『法師』の他にも、『喜多八』『あわづグランドホテル』『辻のや花乃庄』『のとや』『あわづ温泉・露天のゆ金閣』など、すばらしい宿がいくつもあります。中には日帰り入浴可能な宿も。
周辺には山代温泉、山中温泉、片山津温泉などの温泉街もあります。周辺の温泉と一緒に周遊しても面白いですよね。
[あわづ温泉観光協会]
[All photos by 石川県観光連盟]





